慢性前立腺炎(CP/CPPS)は会陰部・骨盤・睾丸の慢性的な痛みと排尿症状(頻尿・残尿感・排尿痛)を特徴とする疾患で、50歳未満の男性では最も多い泌尿器科疾患のひとつです。約90%は細菌が検出されない「慢性骨盤痛症候群(CPPS)」であり、α遮断薬・骨盤底筋弛緩療法・認知行動療法などの多面的アプローチが有効です。健康日記は、NIH-CPSI症状スコア・骨盤痛の強さ・排尿症状・性機能への影響を継続記録し、治療効果と日常生活への影響を泌尿器科医との共有形式で可視化します。
無料で症状記録を始める →慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis / Chronic Pelvic Pain Syndrome、CP/CPPS)は、会陰部・下腹部・骨盤・睾丸・陰茎の慢性的な痛みに加え、頻尿・残尿感・排尿痛などの排尿症状を呈する疾患です。ICD-10コードはN41.1(慢性前立腺炎)に分類されます。
NIH(米国国立衛生研究所)の分類では、カテゴリーI(急性細菌性)・カテゴリーII(慢性細菌性)・カテゴリーIII(慢性骨盤痛症候群:炎症性IIIaと非炎症性IIIb)・カテゴリーIV(無症状性炎症性)に分類されます。臨床で最も多いのはカテゴリーIII(CPPS)で、前立腺炎全体の約90%を占めます。
CPPSの病態は多因子であり、骨盤底筋の過緊張・末梢神経感作・中枢性疼痛増幅・心理社会的要因(ストレス・不安・うつ)が複合的に関与しています。そのため、単一の治療で完治することは少なく、泌尿器科・ペインクリニック・理学療法士が連携した多職種アプローチが推奨されています。
慢性前立腺炎の診断は泌尿器科で行われます。典型的な診断フローは以下の通りです。
記録データをもとに「痛みスコアの推移グラフ」「服薬と症状の関係」「生活習慣と増悪パターン」を自動分析し、次の受診前に泌尿器科医と共有できるサマリーを生成します。NIH-CPSIの定期測定を続けることで、治療効果を客観的に示す根拠となります。
タムスロシン(ハルナール・α遮断薬): 前立腺・膀胱頸部のα1受容体を遮断し、排尿症状(残尿感・尿線細小化・夜間頻尿)を改善します。CPPSの排尿症状に広く使用される第一選択薬。副作用として起立性低血圧・逆行性射精があります。
ウラピジル(エブランチル): α遮断薬の一種。タムスロシンと同様に排尿症状改善に使用されます。
シロドシン(ユリーフ): 尿道平滑筋に選択性が高いα1A遮断薬。排尿症状に有効で、逆行性射精の頻度がやや高い点に注意。
シプロフロキサシン(グラム陰性菌): ニューキノロン系抗生剤。細菌性前立腺炎(カテゴリーII)の第一選択。前立腺組織への移行性が高い。通常4〜6週間投与。
タダラフィル(シアリス): PDE5阻害薬。骨盤内血流を改善し、排尿症状とEDの両方に効果が期待できます。CPPSへの適応外使用として泌尿器科医に相談できます。
ロキソプロフェン(NSAID・炎症): 炎症性CPPSの骨盤痛・会陰部痛の短期緩和に使用。長期使用は消化器・腎機能への影響に注意。
細菌性は抗生剤で完治可能。CPPSは症状コントロールが目標で、多くは治療で軽減します。
射精痛・勃起障害が起きることも。タダラフィルが骨盤血流と症状両面に有効な場合があります。
PSA検査・生検で鑑別します。若年男性の会陰痛はCPが多く、50歳以上では癌除外が重要です。
はい。会陰部への圧迫は増悪因子です。エルゴノミクスシート・立位デスクが有効です。
泌尿器科が第一選択。改善しない場合はペインクリニック・骨盤底PT連携をお勧めします。