摂食障害(Eating Disorders)は、食べること・体重・体型への強い恐怖や強迫が食行動に深刻な影響を与え、身体的・精神的健康を損なう疾患です。神経性食欲不振症(拒食症)では低栄養による心臓障害・骨粗鬆症・無月経が、神経性過食症(過食症)では嘔吐・下剤による電解質異常・歯のエナメル質破壊が深刻な合併症となります。健康日記は、食事パターン・体重変化・気分・回避行動を安全な方法で記録し、治療チーム(医師・栄養士・心理士)との連携を支援します。
無料で症状記録を始める →摂食障害(Eating Disorders)は、食事・体重・体型に関する認知の歪みと、それに伴う深刻な食行動の変化を特徴とする精神医学的疾患です。ICD-10コードはF50に分類されます。主な病型として、神経性食欲不振症(Anorexia Nervosa:拒食症)と神経性過食症(Bulimia Nervosa:過食症)があり、近年は過食性障害(Binge Eating Disorder)も独立した診断として認められています。
摂食障害は思春期・青年期の女性に多く発症しますが、男性・中高年・子どもにも起こります。脳内のセロトニン・ドーパミン系の機能異常、完璧主義・低自己評価・ボディイメージの歪みという認知的特徴、家族関係・文化的圧力などが複合的に絡み合って発症します。
精神疾患の中で最も死亡率が高い疾患のひとつであり(低栄養・心臓障害・自殺)、早期発見・早期治療が回復の鍵です。「食べれば治る」という単純な問題ではなく、専門的な治療チームによる包括的なアプローチが必要です。
過食性障害(BED): 過食エピソードはあるが、嘔吐・下剤などの代償行動を伴わない病型。体重増加・肥満・2型糖尿病のリスクが高く、うつ病・不安障害との併存が多い。
回避・制限性食物摂取症(ARFID): 体型への恐怖ではなく、食感・色・匂いへの嫌悪や食べることへの恐怖(嘔吐恐怖など)から食事を著しく制限する。子どもに多く、ASD・不安障害との関連が指摘される。
フルオキセチン(過食症・OCD様強迫に有効)、SSRIの補助療法、亜鉛補充(拒食症の味覚・食欲改善)、栄養補助食品(経口栄養補充)、重症時:経管栄養・入院管理
CBT-E(Enhanced Cognitive Behaviour Therapy)は摂食障害専用に開発された認知行動療法で、「完璧主義・低い自己評価・ボディイメージの歪み・人間関係の困難」という摂食障害の核心的な認知・行動パターンを修正します。週1回・20週のプログラムが標準で、拒食症・過食症・過食性障害の三病型すべてに有効です。食事日記(セルフモニタリング)・段階的な食事再導入・引き金の特定と対処計画が主な介入技法です。
拒食症の回復には、管理栄養士による段階的な食事再導入が不可欠です。急激なカロリー増加は「リフィーディング症候群(低リン血症・心不全)」のリスクがあるため、入院または外来での慎重な栄養管理が必要です。「恐怖食品」への段階的な曝露(暴露療法の要素)も栄養療法と並行して行われます。
特に思春期の拒食症に有効な家族ベースの治療(FBT)です。第1フェーズで家族が食事管理の主導権を担い、第2フェーズで徐々に本人に自律性を戻し、第3フェーズで自立を確立するという3段階のプロセスを経ます。家族全員が治療の一員として参加するため、家族の理解と協力が前提となります。
DBT(Dialectical Behavior Therapy)は、強烈な感情を「食行動でコントロールしようとするパターン」に対して有効です。マインドフルネス・感情調整・対人関係スキル・苦悩耐性の4つのモジュールを習得し、過食衝動への対処力を高めます。過食性障害・過食/排出型の過食症に特に有効とされています。
BMIが15未満の重度低栄養、心臓への影響(QT延長・徐脈・低血圧)、自殺リスクが高い場合、または外来治療で改善しない場合は入院治療の適応となります。日本では摂食障害専門病棟を有する病院が限られているため、主治医と連携して専門施設への紹介を検討することが重要です。
摂食障害は脳の神経回路・セロトニン・ドーパミン系の異常を伴う医学的疾患です。「食べれば治る」「頑張れば直る」という問題ではなく、専門的な治療(認知行動療法・栄養療法)が必要です。自己責任論は回復を遅らせるため、本人・家族ともに「病気」として理解することが重要です。
拒食症は体重が極端に低い状態(BMI 17.5未満が診断基準)での食事制限が中心。過食症は体重は正常〜高めで、過食→嘔吐・下剤などの代償行動を繰り返すパターンです。両者とも体型・体重への歪んだ認知が共通しており、CBT-Eが両方に有効です。
食事に関して責めたり、強制したりすることは逆効果です。食事量や体型のコメントを避け、「あなたのことが心配」という気持ちを伝えましょう。Maudsleyアプローチ(家族療法)では、家族が治療の一員として回復を支援するプログラムがあります。専門家への相談を一緒に提案してください。
CBT-E(認知行動療法強化版)は摂食障害専用に開発されたCBTで、「完璧主義・低い自己評価・ボディイメージの歪み」という核心的な認知を修正します。段階的な食事再導入・セルフモニタリング(食事日記)・引き金の特定が含まれます。週1回、20週のプログラムが標準です。
摂食障害の回復では、記録の方法が重要です。体重・カロリーの数値への執着ではなく、「食べた後の感情・引き金・対処できたこと」に焦点を当てた記録が治療的です。健康日記では、気分・感情中心の記録ができます。主治医・心理士の指示のもとで記録スタイルを調整してください。